俳句は言霊です。季語を通して、自然や動植物を愛で寿ぎます 岸辺咲く伸べて届かぬ蒲穂花 つんと立つ止まれや蜻蛉蒲の先 焼けたるか色黒々と蒲穂花 風揺るる葉間に黒き蒲穂花 華は無けど薬効著き蒲穂花 川べりに蒲の穂が並んでいるのが見られます。円筒形の花の上部が雌蕊、下部が雄蕊になっています。 ・・・・・... 続きをみる
2023年7月のブログ記事
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俳句は言霊です。季語を通して、自然や動植物を愛で寿ぎます 風靡く幟は「う」の字土用丑 蒲焼や老いの養生土用丑 土用丑取りは茶漬けでひつまぶし 香につられ今日は行列土用丑 蒲焼や高値も今日は土用丑 今日三十日は「土用の丑の日」。暑さを乗り切るため、スタミナづけに鰻の蒲焼を注文して食べます。 ・・・・... 続きをみる
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俳句は言霊です。季語を通して、自然や動植物を愛で寿ぎます 盆花に折りて捧げん禊萩(みそぎはぎ) 禊萩振りて浄めの水と為し 紫の花は依代(よりしろ)禊萩 禊萩折りて盆供の箸と為し 蝶が舞ふ花穂豊けき禊萩 盆供の花として禊萩があります。魂の依代として、また水につけて浄めの水を振り撒いたりします。 ・・... 続きをみる
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俳句は言霊です。季語を通して、自然や動植物を愛で寿ぎます 鬼蜻蛉(おにやんま)食みしとんぼを丸齧り 黒に黄の縞のシャツ着て鬼蜻蛉 産み増やせ水面叩いて鬼蜻蛉 一休み羽はへの字の鬼蜻蛉 やんま来い声張り上げて蜻蛉釣り 鬼蜻蛉回りて元の枝の先 珍しく蜻蛉世界の王者である鬼蜻蛉を見かけました。子を産みな... 続きをみる
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俳句は言霊です。季語を通して、自然や動植物を愛で寿ぎます 千日紅手折れば似合ひ花簪(かざし) せせり蝶揺らす花玉千日紅 古(いにしえ)は恋路千日千日紅 千日紅白は白寿の魂の色 千日紅枯れても色を失はず 千日紅一願千日千日紅 名前の通り、花期が百日草よりも長い千日紅。枯れても色が褪せることがありませ... 続きをみる
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俳句は言霊です。季語を通して、自然や人事や動植物を愛で寿ぎます 猛暑日はエアコン点けて午睡かな 暑くては夢を見もせず昼寝かな 座布団を折りて枕に昼寝かな 風よ吹け窓開け放ち昼寝かな 昼寝かな我が家三人川の字寝 大暑も過ぎて暑い毎日が続きます。暑い午後は家に籠って昼寝をします。午睡ともいいます。 ・... 続きをみる
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俳句は言霊です。季語を通して、自然や動植物を愛で寿ぎます 目覚め好し朝まだ早き蝉時雨 猛暑日も昼鳴き止まぬ蝉時雨 昼下がり日傘も欲しや蝉時雨 何蝉と声で聞き分く蝉時雨 深緑や蝉時雨降る鎮守杜 蝉時雨止んで地に落つ蝉骸(むくろ) 梅雨明けとともに、蝉の鳴き声が随所で聞かれるようになりました。これを蝉... 続きをみる
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俳句は言霊です。季語を通して、自然や動植物を愛で寿ぎます ほれここに小花可愛や灸花(やいとばな) おちょぼ口口紅可愛灸花 草絡み蔓巻き上げて灸花 花に香は無けれど草葉屎蔓(くそかずら) 灸せんと子等が飯事灸花 草葉が臭いと言う「屎蔓」。別名「灸花」とも言います。よく見れば可愛い花です ・・・・・・... 続きをみる
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俳句は言霊です。季語を通して、自然や動植物を愛で寿ぎます 花可愛簪(かざし)に一つ花木槿 底紅は色も愛らし床の花 一日花満開知らぬ花木槿 底紅は花に口紅おちょぼ口 枕ごと巻きて散り敷く花木槿 木槿の花が少しずつ咲き継いでいます。一日花で、散ると花弁は丸まったままで散ります。 ・・・・・・・・・・・... 続きをみる
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俳句は言霊です。季語を通して、自然や動植物を愛で寿ぎます 熱帯夜暑さ過ぎれば蚊も刺さず 風も無し窓開け放つ熱帯夜 身も火照る寝るに寝られぬ熱帯夜 熱帯夜冷房タイマー忘れずに 熱帯夜安眠破る暴走音 連日連夜、熱帯夜が続きます。そこでいろいろ詠んでみました。 ・・・・・・・・・・・ 超天上界便り・・重... 続きをみる
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俳句は言霊です。季語を通して、自然や動植物を愛で寿ぎます からからと吹きさらはれて蝉の殻 蝉抜けて命十日を鳴き暮らせ 背に残る産みの苦しみ蝉の殻 空蝉やこれが姿見スケルトン 空蝉や壁に残りし爪の痕 蝉がうるさいほどに鳴くようになりました。よく見ると蝉の抜け殻が壁に残っていたりします。これを空蝉(う... 続きをみる
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俳句は言霊です。季語を通して、自然や動植物を愛で寿ぎます 晴れぬれば暑さ本番土用入り 土用入り子等が楽しみ夏休み 着物干し今は梅干し土用干し 滋養好し土用蜆のお味噌汁 年老いて懐かし友に土用見舞 *土用見舞=暑中見舞 今日から立秋までが二十四節気の土用です。晴れが多く暑さが本番となります。 ・・・... 続きをみる
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俳句は言霊です。季語を通して、自然や動植物を愛で寿ぎます 花盛り蝶もとりどり夏の蝶 追ひ追はれ一時の恋夏の蝶 風に乗り一天高く夏の蝶 雨降りに葉陰休みて夏の蝶 止まりては羽で息次ぐ夏の蝶 天気の良い日などは、いろいろな夏の蝶をちらほらですが見かけるようになりました。 ・・・・・・・・・・・・・・・... 続きをみる
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俳句は言霊です。季語を通して、自然や動植物を愛で寿ぎます 二人居や買ふのは小玉初西瓜 初西瓜旨いと種も丸齧り 糖度はも甘き十二度初西瓜 切り売りや高値なりせば初西瓜 初西瓜母が仏前忘れずに 初西瓜をいただきました。夫婦二人なら小さな小玉西瓜で十分です ・・・・・・・・・・・ 超天上界便り・・昨日、... 続きをみる
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俳句は言霊です。季語を通して、自然や動植物を愛で寿ぎます 青田風遠望畔も埋もりて 青田風乗りて去り行く白き鷺 頬撫づる暑さ忘れて青田風 田の神も嬉しそよ風青田風 青田風豊穣運ぶ青田風 風の道後にさざ波青田風 稲もすくすく伸びて今はすっかり青田になっています。折しもそこに吹く風を青田風と言います。 ... 続きをみる
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俳句は言霊です。季語を通して、自然や動植物を愛で寿ぎます 弾け咲く花は百総百日紅 華と為す千々に縮れて百日紅 百日紅こぼれど尽きぬ花の総 花簪(かざし)蕊の黄かはい百日紅 風そよぐ花穂豊けき百日紅 今、色とりどりに百日紅(さるすべり・ひゃくじつこう)が咲いています。豊かな花穂が美しい花です。 ・・... 続きをみる
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俳句は言霊です。季語を通して、自然や動植物を愛で寿ぎます 花の弁一風戦ぐ蓮の花 あな尊(とうと)内に御仏蓮の花 匂ひ立つ浄土が華と蓮の花 太古より色香目出度き大賀蓮 口惜しや早も昼寝の蓮の花 極楽や眼下広がる蓮見橋 蓮の花が見られるようになってきました。二千年前の種から生まれた大賀蓮は有名ですね ... 続きをみる
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俳句は言霊です。季語を通して、自然や動植物を愛で寿ぎます 薄紫色涼やかにアガパンサス 梅雨空に空より青きアガパンサス アガパンサス大路彩る梅雨の花 暑き日も一服の涼アガパンサス 炎天に色も清しきアガパンサス 梅雨時によく目立つのが色もすがしきアガパンサスの花。今やいたるところで見られます。 ・・・... 続きをみる
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俳句は言霊です。季語を通して、自然や動植物を愛で寿ぎます 二つ三つ葉陰に隠る青鬼灯 青鬼灯内には秘めし赤御霊 青鬼灯誰にもありし青春期 墓参り摘むには未だき青鬼灯 艶も好し朝の気集め青鬼灯 鬼灯の小さな花が散り、今は緑美しい実となっています。墓参りの供花にはまだ青いようです。 ・・・・・・・・・・... 続きをみる
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俳句は言霊です。季語を通して、自然や動植物を愛で寿ぎます こぼれても花なほ赤き緋衣草 サルビアや緋の色明かき花の園 情念は焔のごとし緋衣草 緋衣草秘して忘れぬ恋の花 緋衣草燃えて小雨の欲しきほど サルビアの花が花壇を埋めています。花が緋の色であることから緋衣草ともいいます。 ・・・・・・・・・・・... 続きをみる
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俳句は言霊です。季語を通して、自然や動植物を愛で寿ぎます 青柿やごぼれこぼれて数ふほど 青尻を上にあまたのこぼれ柿 柿青し蔕(へた)も揃ひの緑色 柿青し今日も淘汰の風が吹き 柿青し熟れてどの実が残るやら 青い未熟な柿が零れ落ちているのを見かけるようになりました。蔕まで緑色です。 ・・・・・・・・・... 続きをみる
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俳句は言霊です。季語を通して、自然や動植物を愛で寿ぎます 花一つ野辺に色添ふ夏薊 夏薊濡れて棘葉も柔らげり 風震へ雨に震へて夏薊 空晴れて道の辺明かき夏薊 夏薊花に見とれて一休み 今、道野辺に薊が咲いているのを見つけました。春に咲き出しますが、花期が長く、秋まで続きます。 ・・・・・・・・・・・・... 続きをみる
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俳句は言霊です。季語を通して、自然や動植物を愛で寿ぎます 飛び来たる生まれ間もない糸蜻蛉 影よぎる川面掠めて糸蜻蛉 懐かしや昔はどこも糸蜻蛉 糸蜻蛉細身にぎょろり大目玉 番(つがい)てはくの字くの字の糸蜻蛉 糸蜻蛉つまめば早も命取り 昔は糸蜻蛉がたくさんいて大きな蜻蛉の餌になっていました。今は、少... 続きをみる
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俳句は言霊です。季語を通して、自然や動植物を愛で寿ぎます 奏づるは風鈴風の三連符 風鈴の音は三つ色風任せ 風鈴の音で聞き分く風の音 風鈴の色はくろがね南部鉄 風鈴の絵柄は金魚ガラス玉 風鈴の音は昼寝の子守唄 暑くなると、風にそよそよ吹かれる風鈴の心地よい音色が聞こえてきます。夏に欠かせぬ風物ですね... 続きをみる
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俳句は言霊です。季語を通して、自然や動植物を愛で寿ぎます 夏の萩秋待ちがてに咲き初めり 魁(さきがけ)や花もまばらに夏の萩 花簾丈に短き夏の萩 徒花やこぼるも早き夏の萩 揺るるとも風に短き夏の萩 萩は秋の季語ですが、夏場から咲き始めます。しかし、花は徒花ですぐに散ってしまいます。 ・・・・・・・・... 続きをみる
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俳句は言霊です。季語を通して、自然や動植物を愛で寿ぎます 鬼百合の鬼は赤鬼花の色 高き背に鬼百合連ぬ五六輪 鬼百合は風にわが身を翻し 鬼百合やこぼれて残る蕊の跡 首傾げ高みに守る鬼の百合 今、斑目と朱色が美しい鬼百合が咲き出しました。花弁は反り返り、下に俯いて咲きます。 ・・・・・・・・・・・・・... 続きをみる
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俳句は言霊です。季語を通して、自然や動植物を愛で寿ぎます 風震ふか弱き乙女合歓の花 眠りつく葉を折り重ね合歓の花 宵闇に花は眠らず合歓の花 露伝ふ花の涙か合歓の花 合歓の花咲けば扇の花の舞 今、合歓の木の花が咲いています。薄紅色の扇形の可憐な花です。 ・・・・・・・・・・・ 超天上界便り・・地球意... 続きをみる
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俳句は言霊です。季語を通して、自然や動植物を愛で寿ぎます 天牛の髭は上等鞭のごと 天牛は歯形残して紙を切り 天牛の顔は鬼の子牙を剥き ぎいと鳴く子は天牛の髭つかみ 天牛は木々にあまたの穴を開け 一匹の天牛・かみきりむしを見つけました。天牛は無花果など果実の生る木に卵を産み付けるため穴をあちこちに開... 続きをみる
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俳句は言霊です。季語を通して、自然や動植物を愛で寿ぎます 古傷も燃えて消えけり忘れ草 身も心縮れて今は忘れ草 一日花憂さも明ければ忘れ草 忘れ草朝に目も覚む朱の色 初恋は忘れえぬもの忘れ草 今、藪萱草(やぶかんぞう)の花が次々と咲き継いでいます。別名「忘れ草」とも言います。 ・・・・・・・・・・・... 続きをみる