俳句は言霊です。季語を通して、自然や動植物を愛で寿ぎます 墓参り供花に欠かせぬ禊萩 禊萩振りて清めの水をかけ 霊を呼ぶ花は依り代禊萩 禊萩折りて供えし盆供箸 蝶も来る花穂豊けき禊萩 お盆が過ぎてしまいましたが、その頃、供花に欠かせないのが禊萩(溝萩)。水に濡らして祓い清めとし、霊が乗り移る依り代に... 続きをみる
2022年8月のブログ記事
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俳句は言霊です。季語を通して、自然や動植物を愛で寿ぎます 風そよぐ小花かはいや韮の花 香り来る蝶も舞ひ来る韮の花 韮の花細枝に白き花簪(かざし) 韮の花寄ればたちまちほの香り 夕暮れて畔田に白き韮の花 韮の花が咲いているところがありました。大抵、群落を作っています。強い香りがし、細い茎は食用に使わ... 続きをみる
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俳句は言霊です。季語を通して、自然や動植物を愛で寿ぎます 疣毟り上段大き鎌構へ 待ち伏せや蟷螂構ふ逆さ鎌 大鎌や捕らえ離さじ疣毟り 旨かりし蟷螂大き鎌を舐め 疣毟り捕りし胡蝶の翅の跡 蟷螂も大きくなり、家の陰や草むらに隠れて獲物を待ち構えています。疣毟り(いぼむしり)ともいいます ・・・・・・・・... 続きをみる
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俳句は言霊です。季語を通して、自然や動植物を愛で寿ぎます サラダ菜に星散りばめてオクラの実 粘り腰食めばたちまちオクラの実 滋養かな夏バテなんのオクラの実 朝一で摘むもすがしきオクラの実 昔はも種はコーヒーオクラの実 ご近所からオクラの実を頂きました。昔は種を炒ってコーヒー豆代わりに使っていたとか... 続きをみる
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俳句は言霊です。季語を通して、自然や動植物を愛で寿ぎます 豊穣の実り守りて鳶案山子 通さぬぞ両手広げて畑案山子 ぼろ衣かな雨風まみれ稲案山子 昔はもへのへのもへ字畑案山子 日暮れても帰るとこなき稲案山子 すでに稲刈が始まったところもありますが、まだ稲案山子があるところがありました。変わったもので鳶... 続きをみる
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俳句は言霊です。季語を通して、自然や動植物を愛で寿ぎます 苦瓜や摘めど花芽の咲き残り 苦瓜や色まぬうちが旬にして ほろ苦も滋養の証蔓茘枝 苦瓜やつまみにちよいとちくわ和へ 蔓茘枝隠るもここと尻を出し 食べ頃やちょいと太めの蔓茘枝 ゴーヤ、苦瓜が出回るようになりました。蔓茘枝(つるれいし)とも言いま... 続きをみる
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俳句は言霊です。季語を通して、自然や動植物を愛で寿ぎます きちきちやジャンプひと飛び叢を越え はたはたは草跳ね飛ばしひと飛び 縁起好しきちきち鳴らしひと飛び 睦じやおんぶ飛蝗は姉女房 草紛れほんに飛蝗は草の者 飛蝗採り掴めばずんと脚を跳ね 飛蝗の動き回る時期がやって来ました。きちきちともはたはたと... 続きをみる
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俳句は言霊です。季語を通して、自然や動植物を愛で寿ぎます 豊年や人の居ぬ間に栗拾ひ 有り無しや踏んで確かむ毬の栗 踏みしめるこれは空しや虚栗(みなしぐり) 誰が捨てし小粒も惜しや落とし栗 栗三つ返せば嬉し笑ひ栗 毬栗が目立つ頃となりました。毬栗・虚栗・落ち栗・笑ひ栗などいろいろ詠んでみました。 ・... 続きをみる
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俳句は言霊です。季語を通して、自然や動植物を愛で寿ぎます つくつくと序奏よろしく法師蝉 朝鳴きやまだ日は尽きぬつくつくし 尽く尽くと儚き命法師蝉 つくつくし恋し破れて鳴き尽くし 惜し惜しと何を惜しむや法師蝉 それそこもお経は同じ法師蝉 処暑が近づくにつれて、夏の蝉から秋の蝉の声に切り替わっていきま... 続きをみる
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俳句は言霊です。季語を通して、自然や動植物を愛で寿ぎます 実り呼ぶ咲くも目出度き稲の花 今頃と香り辿れば稲の花 風任せ咲くも一日稲の花 稲の花咲きて豊穣神宿り ここの田は中生(なかて)や白き稲の花 稲の早生と晩生の中間、中生の花が咲く頃となりました。仄香りを辿ると一日花の稲の花が見受けられます ・... 続きをみる
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俳句は言霊です。季語を通して、自然や動植物を愛で寿ぎます 小振りでも生れば鈴生り秋茄子(あきなすび) 朝摘みや見るもすがしき秋茄子 秋茄子残る徒花二つ三つ 秋茄子朝餉彩る一夜漬け 褪せてなほ味なほ優り秋茄子 秋茄子の旨い時期となりました。水気の多かった夏の茄子も秋となり実も引き締まるようになり食べ... 続きをみる
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俳句は言霊です。季語を通して、自然や動植物を愛で寿ぎます 鶏頭花フリル自慢の赤帽子 ビロードは南蛮渡り鶏頭花 赤きこと青天映ゆる鶏頭花 火と燃ゆる供花に色添ふ鶏頭花 枯るるとも色褪せもせず鶏頭花 お盆は過ぎましたが、供花には欠かせない鶏頭の花。鶏頭は日照りに強く、枯れても色褪せもしないところが特長... 続きをみる
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俳句は言霊です。季語を通して、自然や動植物を愛で寿ぎます 桔梗(きちこう)はすがしき空の色に似て 弾け咲く五角の蕾花桔梗 あさがほと憶良が歌に花桔梗 花桔梗つぶせば蕾ポンと鳴り 七草に澄みし青あり花桔梗 夏の終わりごろから咲き出した桔梗の花。「きちこう」とも読みます。五角の蕾はポンと弾けて花を咲か... 続きをみる
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俳句は言霊です。季語を通して、自然や動植物を愛で寿ぎます 花芙蓉濡れてすがしき朝の雨 花芙蓉夕風待たぬ一日花 色比べ花の顔(かんばせ)酔芙蓉 赤らめど憂きこともなし酔芙蓉 薄紅は君が頬紅花芙蓉 八重も好し縮れ乱れて酔芙蓉 秋の花、芙蓉が咲いています。中でも八重の酔芙蓉は色が淡紅色に変わります。花は... 続きをみる
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俳句は言霊です。季語を通して、自然や動植物を愛で寿ぎます 朝顔の折り目正しき蕾かな 朝顔や押して変はらぬ花の色 朝顔の小花かはいや野の小道 朝顔を摘んで姉やが絞り染め 蔓伸ばし軒の先まで朝顔花 朝顔の色もすがしき散歩道 秋の花、朝顔がいたるところで咲いています。昔から理科の観察日記にも良く描かれて... 続きをみる
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俳句は言霊です。季語を通して、自然や動植物を愛で寿ぎます 忘れじや不戦の誓ひ終戦忌 終戦忌復興十年核の傘 終戦忌勝ちて経済一等国 終戦忌若者知らぬ世世となり 終戦忌今も尽きせぬ世の火種 未来(とき)拓く過去を鑑に終戦忌 今日は終戦の日です。終戦から七十七年となりました。過去から現代に向けていろいろ... 続きをみる
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俳句は言霊です。季語を通して、自然や動植物を愛で寿ぎます 湯上りて涼めば仄香夕化粧 寝もせずに誰待ち焦がる夕化粧 白粉花(おしろい)は明けて儚し一夜花 群れ咲きて夜道も明かし夕化粧 おちょぼ口紅新しき夕化粧 道照らす黄は月の色夕化粧 花期の長い花、白粉花(オシロイバナ)が今咲いています。夕化粧とも... 続きをみる
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俳句は言霊です。季語を通して、自然や動植物を愛で寿ぎます 瑞鳥を花の飾りに鳳仙花 種弾く子等に馴染の鳳仙花 鳳仙花一風種の弾け飛び 昔はも子等が口紅つまくれなゐ つまくれなゐ爪に紅つけ恋占ひ 鳳仙花が咲いています。昔は爪に花の汁を塗り付けて遊んだので「つまくれなゐ」とも言います。種がはじけ飛ぶのが... 続きをみる
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俳句は言霊です。季語を通して、自然や動植物を愛で寿ぎます ゆらゆらと風は気まぐれ狗尾草 実りては風に黄金の猫じゃらし 花無くも荒地にぎはし猫じゃらし 猫じゃらし摘みて姉やが飯遊び 猫じゃらし青きは風によく撓ひ 猫じゃらし射角は最大四十五 夏の終わりごろから、猫じゃらしがあちこちで繁茂しています。狗... 続きをみる
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俳句は言霊です。季語を通して、自然や動植物を愛で寿ぎます 傘の柄で引きかけ取りし蓮の実 蓮の実昔懐かし束ね売り 蓮の実飛んで天寿の花となり ほろ苦し芯取り忘れ蓮の実 薄緑剥けばまるまる蓮の実 蓮の実今は土産に道の駅 今は蓮田には、蓮の実がついた蓮が多くみられます。「はちすのみ」と俳句では読みます。... 続きをみる
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俳句は言霊です。季語を通して、自然や動植物を愛で寿ぎます すがしきは叢に群れ咲く蛍草 畔に咲く空より青き蛍草 露草は消えて儚し一日花 手揉みては色つき草と確かめり つき草=露草の古名 濡れそぼつ蕊の黄可愛蛍草 秋の花、露草がよく見受けられるようになりました。蛍草ともつき草とも言います。 ・・・・... 続きをみる
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俳句は言霊です。季語を通して、自然や動植物を愛で寿ぎます 風も無し一雨欲しき残暑かな 秋暑し午後は昼寝がしたきほど 秋暑し暮れて水遣り庭の花 早乾き今日も二度干し残暑かな 妹と行く残暑の朝の墓参り 立秋が過ぎて、残暑に入りました。お盆を過ぎて処暑までがまだまだ暑い残暑となります。 ・・・・・・・・... 続きをみる
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俳句は言霊です。季語を通して、自然や動植物を愛で寿ぎます 燃え盛る路傍に赤き花カンナ 緋のカンナ老ひも羨む花の色 緑なす畔田に赤き花カンナ 血と汗と戰が跡に赤カンナ 緋の色は釈迦が血の色花カンナ 風そよぐ花は豊けき花カンナ 花期の長い「カンナ」の花があちらこちらで見受けられます。いろいろ詠んでみま... 続きをみる
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俳句は言霊です。季語を通して、自然や動植物を愛で寿ぎます 秋立ちぬ朝餉に茄子の澄まし汁 秋立ちぬ白雲高き養老山 秋立ちぬ空に名残の夏の雲 立秋やチラシに踊る秋の文字 朝摘みの菊生け変へて秋立ちぬ 秋立ちぬ夕べ涼しき散歩道 いよいよ暦の上ですが、「立秋」となりました。まだまだ暑いのでお盆過ぎまで残暑... 続きをみる
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俳句は言霊です。季語を通して、自然や動植物を愛で寿ぎます 忘れじやあの日あの時原爆忌 焼けただれ焼き尽くしし日原爆忌 鶴折りて鎮魂一句原爆忌 原爆忌今も動かぬ古時計 年重ね献花は絶えず原爆忌 今日は八月六日広島原爆の忌日です。鎮魂込めていろいろ詠んでみました。 ・・・・・・・・・・・・・・・ 天頂... 続きをみる
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俳句は言霊です。季語を通して、自然や動植物を愛で寿ぎます 良き夢も消えて儚し昼寝覚め 猛暑日はエアコン点けて昼寝かな 子守唄母は添寝の昼寝かな うたたねや浅寝半時昼寝かな 座布団を折りて枕に昼寝かな 猛暑日が続きますが、暑い日はエアコンを点けて「昼寝」するのが一番。いろいろ詠んでみました。 ・・・... 続きをみる
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俳句は言霊です。季語を通して、自然や動植物を愛で寿ぎます 秋近し木陰の蝉は声変はり 秋近し天空高き斑雲 暑くともそよぐ夕風秋近し 秋近し早咲変はる季(とき)の花 秋近し起きればすがし朝の空 秋近し寄れば木陰にそよぐ風 今年の立秋は八月七日です。まだまだ暑い日が続きますが、暦の上では「秋近し」です。... 続きをみる
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俳句は言霊です。季語を通して、自然や動植物を愛で寿ぎます 晩夏かな届いて気付く見舞状 草枯れの庭もままあり晩夏かな 猛暑日も慣れて久しき晩夏かな 夜涼し時もままあり夏深し 野には早や秋の花々夏深し すっかり秋の草花に切り替わった晩夏の頃をいろいろな角度から詠んでみました。 ・・・・・・・・・・・・... 続きをみる
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俳句は言霊です。季語を通して、自然や動植物を愛で寿ぎます 大西日小窓は何処も刷りガラス 風も無し背にじりじりと大西日 大西日頼りは窓の竹簾 大西日夕には欲しき通り雨 待つほどに暮るるも遅き大西日 猛暑日が続いていますが、西日は特に暑くて嫌われます。「大西日」で大暑の頃の西日を念頭に置いて詠んでみま... 続きをみる
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俳句は言霊です。季語を通して、自然や動植物を愛で寿ぎます 通り雨来ぬか確かめ蒲団干し カンカン照り干すは一時(とき)蒲団干し 一時=約二時間 夏風に煽られぬよに蒲団留め 干したればその身も軽き夏蒲団 干し過ぎて寝しなも暑き夏蒲団 「蒲団干し」は冬の季語ですが、湿気の多い夏も蒲団干しが欠かせません... 続きをみる