俳句は言霊です。季語を通して、自然や動植物を愛で寿ぎます 野に咲ける雨ぞ恋しき金魚草 金魚草母が手折りし千代の紙 色衣花もとりどり金魚草 笑ひては花ふくぶくし金魚草 金魚草晴れてみ空が川となり 金魚草ふっくら頬っぺ子の笑顔 今はどこでも見られる、金魚の形をした花です。ふっくら頬っぺの金魚草が咲き続... 続きをみる
2022年6月のブログ記事
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俳句は言霊です。季語を通して、自然や動植物を愛で寿ぎます 幸あれと咲くも嬉しや黄のダリア 大輪は燃ゆる太陽緋のダリア 懐かしや母が折り紙花ダリア 子等の声両手振り振りポンポンダリア 花ダリアそはお似合ひの胸飾り 今、色とりどりのダリアが咲いています。小さいころに母に折ってもらった折り紙のダリアを思... 続きをみる
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俳句は言霊です。季語を通して、自然や動植物を愛で寿ぎます 白き背を見せて恥づかし半化粧 半化粧恋も終はれば色落とし うなだるる何を悩まし半化粧 半化粧白き裳裾は雨に濡れ 白衣(きぬ)に緑葉映ゆる半夏生 七月初めは二十四節句の「半夏生」にあたりますが、一足早く「半夏生」「半化粧」の花が咲き出していま... 続きをみる
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俳句は言霊です。季語を通して、自然や動植物を愛で寿ぎます 花擬宝珠つづら折りなす羅漢道 花擬宝珠風に花枝絡ませり 首傾ぐ弥勒が華と花擬宝珠 花擬宝珠細身も揺るる白き風 そぼ濡るる花は薄紅花擬宝珠 今、擬宝珠(ぎぼうし・きぼし)の花が咲き出しています。薄紅で花でとても可憐な花です。 ・・・・・・・・... 続きをみる
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俳句は言霊です。季語を通して、自然や動植物を愛で寿ぎます 潮風に千々に縮れて浜万年青(はまおもと) 磯の香に淡き香をのせ浜万年青 人麻呂が旅の恋歌浜万年青 恋に身も花と縮れて浜万年青 熊野路や歌詠み重ね浜万年青 今、浜木綿(はまゆう)・浜万年青が咲き出しています。花の白さが目立ち、熊野路を旅した人... 続きをみる
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俳句は言霊です。季語を通して、自然や動植物を愛で寿ぎます 忘れ草偲ぶは乙女恋心 憂きことも若気の至り忘れ草 忘れ草千々の乱れを身に宿し 亡き友は日に日に遠く忘れ草 初恋は心の奥に忘れ草 今庭に忘れ草・藪萱草が咲さ出しています。花は縮れて切ない心を表します。一日花であることから憂きことを忘れさせる花... 続きをみる
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俳句は言霊です。季語を通して、自然や動植物を愛で寿ぎます 主無き古屋に朱き凌霄花 暮るるとも夕日に朱き凌霄花 凌霄花盛れば蔓根見えぬほど 凌霄花の零る狭庭は朱の色 ゆらゆらり凌霄蔓の二三条 今、凌霄花(のうぜんか・のうぜんかずら)が咲いています。一日花で日々零れ落ち朱色の花を散らします。蔓根がある... 続きをみる
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俳句は言霊です。季語を通して、自然や動植物を愛で寿ぎます グラジオラス青天一下咲き上る 花盛り色もとりどりグラジオラス 片恋はお前のことよグラジオラス どれもみな花の斜塔やグラジオラス グラジオラス雨降り注ぐ花の盃 斜めに傾いて、花穂が重たげに咲くグラジオラスが今が盛りとばかりに咲いています。 ・... 続きをみる
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俳句は言霊です。季語を通して、自然や動植物を愛で寿ぎます 頬寄せて深息ひとつ梔子花 散りもせで錆びて朽ちなん梔子花 鎮守杜風に香のせ梔子花 八重も好し香り増します梔子花 緑葉に白も美し梔子花 花腐(くた)す雨は口惜し梔子花 梅雨の頃になると、梔子の花が咲き出します。甘い香りが強いのですが、残念なこ... 続きをみる
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俳句は言霊です。季語を通して、自然や動植物を愛で寿ぎます 夏至なれば鳥も早よから鳴きじゃくり 夏至なれや一つ仕事も捗(はかど)れり 夏至なれや宵の散歩も遠回り 夏至の暮入りても明かき風呂の窓 短夜や目覚めは早き七つ時 明け易し目覚む早朝バイク音 今日二十一日は夏至です。ずいぶん夜明けが早くなりまし... 続きをみる
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俳句は言霊です。季語を通して、自然や動植物を愛で寿ぎます 夏柳枝垂れ枝垂れて丈(たけ)七丈(じょう) 七丈=約十メートル しだれ枝や風にさざめく夏柳 しだれ枝の川面埋めて夏柳 そぼ濡れて髪もおどろに夏柳 夏柳おどろに月の影も無し 柳の緑も濃くなり、しだれ枝もずいぶん長くなりました。風に... 続きをみる
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俳句は言霊です。季語を通して、自然や動植物を愛で寿ぎます 下野(しもつけ)や小雨に煙る花の色 下野や小花に蟻も恋をして 下野や蕊が織りなす花霞 下野や煙る小花が雨降らせ 下野や鹿の子似合ひの女帯 花盛り下野淡き紅さして 梅雨の時期になると、下野の花が咲くころとなります。長い蕊を持った小花が散房上に... 続きをみる
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俳句は言霊です。季語を通して、自然や動植物を愛で寿ぎます 夾竹桃白は平和の鳩の色 夾竹桃紅は反戦青春歌 白も好し青天燃ゆる夾竹桃 日和好し我が世の春と夾竹桃 街路樹も十年(ととせ)で大樹夾竹桃 公害にとても強く、成長の早い夾竹桃の花が咲いています。そんな特長から街路樹によく植えられます。原爆の後、... 続きをみる
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俳句は言霊です。季語を通して、自然や動植物を愛で寿ぎます。 錐のごとねぢれねぢれて捩り花 文字摺りやのの字描きて咲き上り 捩り花ねぢれど清き恋心 捩り花指絡ませし恋の花 捩り花小花に数も数へれね 今、捩り花が咲き出しています。背丈二十センチ足らずの多年草の草花です。 ・・・・・・・・・・・・・・ ... 続きをみる
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俳句は言霊です。季語を通して、自然や動植物を愛で寿ぎます いつ咲くか忘れた頃に花仙人掌(さぼてん) 仙人掌の紅き花咲く散歩道 花仙人掌背に大輪の花のせて 朝ぼらけ晴れ空白き花仙人掌 珍客や仙人掌花に蟻一つ 今、仙人掌の花が咲いています。仙人掌本体に比べて大きな花ですが、色美しいものが目立ちます。 ... 続きをみる
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俳句は言霊です。季語を通して、自然や動植物を愛で寿ぎます 昼顔は荒地に明かき華を添へ 昼顔や日は燦燦と降り注ぎ 誰を待つ昼顔淡き紅の頬 何夢む草を枕に昼顔花 すっぴんに小顔が似合ひ昼顔花 今、荒地に昼顔が群れ咲いています。よく見ると淡いピンクの花です。蔓枝を伸ばして増えていきます。 ・・・・・・・... 続きをみる
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俳句は言霊です。季語を通して、自然や動植物を愛で寿ぎます 白きこと浮世を知らぬ百合の花 咲き競ふ狭庭に白き百合の花 差招く風にゆらゆら百合の花 首傾ぐ百合は乙女の恋心 朝摘みや床一輪の百合の花 今様は色もとりどり百合の花 今、いろいろな色の百合が咲き出しています。その中で白百合の花は清純で美しく感... 続きをみる
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俳句は言霊です。季語を通して、自然や動植物を愛で寿ぎます 日を糧にこんがり狐麦の秋 麦秋や風に実りの便り乗せ 今宵はもビール乾杯麦の秋 二里四方天恵遥か麦の秋 雲も無し青天一下麦の秋 年々、麦の耕作地が増えて行きます。今年の夏も麦刈りの始まる頃となりました。 ・・・・・・・・・・・・・・・ 第二天... 続きをみる
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俳句は言霊です。季語を通して、自然や動植物を愛で寿ぎます 袋掛け見たや大きな枇杷の粒 枇杷の実や枝も撓わに金の総 総生りて重たや枇杷の金の粒 日照りなば枇杷の実多き金の粒 初生りや食めば溢るる枇杷の汁 枇杷の実や内には大き種二つ 今、枇杷の実がたわわになっています。熟れすぎて小鳥がついばみに来る頃... 続きをみる
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俳句は言霊です。季語を通して、自然や動植物を愛で寿ぎます 色形造化の極み額の花 額の花変幻自在宇宙船 雨の日の花火は青き額の花 手を伸ばし雨待ちがてに額の花 ぱっと咲く小花散りばめ額の花 額紫陽花が今盛りです。額の花とも言います。日本の古来腫で、西洋に伝わり、今日の紫陽花が生まれました。 ・・・・... 続きをみる
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俳句は言霊です。季語を通して、自然や動植物を愛で寿ぎます 半眼に禅問答や雨蛙 術比べ土遁木遁雨蛙 手に取らば指に冷やりと雨蛙 満腹や昼はうたた寝青蛙 雨恋し葉裏隠れて雨蛙 雨蛙の季節となりました。触るのも気味悪がる人もいますが、小さくて可愛い存在です。 ・・・・・・・・・・・・・・・ 第二天寿国便... 続きをみる
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俳句は言霊です。季語を通して、自然や動植物を愛で寿ぎます 縄文や万古の栄え栗の花 月の夜は妖婆の髪か栗の花 空晴れて花穂豊けき栗の花 隙(ひま)も無し髪もおどろに栗の花 青き香や香は芬々と栗の花 今、栗の花が咲き出しています。青い香りが特徴ですが、花穂は老婆が髪を振り乱しているかのような印象を与え... 続きをみる
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俳句は言霊です。季語を通して、自然や動植物を愛で寿ぎます 風を切り日に輝ける立葵 空晴れて日々咲き上る立葵 立葵高きはわが背比ぶほど 立葵大輪紅がよく似合ひ すくと立つ鬼門の守り立葵 今、立葵が花盛りです。下から上へと咲き上っていきますが、凛として風にも不動の姿勢をとっているのが特徴です。 ・・・... 続きをみる
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俳句は言霊です。季語を通して、自然や動植物を愛で寿ぎます 花菖蒲白地にだらり帯の色 名は十色色はとりどり花菖蒲 花菖蒲風に裳裾の乱れをり 降るも好し濡れて艶なる花菖蒲 堀を背に水面美し花菖蒲 今、花菖蒲が満開です。五百年ほど前、野菖蒲で姿の美しいものを品種改良して、今日の花菖蒲が生まれた言います。... 続きをみる
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俳句は言霊です。季語を通して、自然や動植物を愛で寿ぎます 雨恋し風もそよ吹く芒種(ぼうしゅ)かな 芒種かな詠んで心に種を蒔き 晴れ続き一雨欲しき芒種かな お田植えも今日を限りの芒種かな 芒種かな初生り茄子を漬物に 今日六日は、二十四節気の「芒種」にあたります。そしてその後が、「夏至」になっています... 続きをみる
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俳句は言霊です。季語を通して、自然や動植物を愛で寿ぎます 畔埋む小花可愛や姫女苑(ひめじょおん) 姫女苑細身に白き野辺の花 色白も野辺にたくまし姫女苑 香は無けど荒地に華と姫女苑 見目も好し名も麗しき姫女苑 色白に黄のアクセント姫女苑 春の春紫苑(はるしおん)によく似ていますが、夏に咲く花、姫女苑... 続きをみる
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俳句は言霊です。季語を通して、自然や動植物を愛で寿ぎます 波も無し水面埋めて未草(ひつじぐさ) 白きこと雲も敵わず未草 鯉跳ねて立つるさざ波未草 御手開く仏が華と未草 さざ波も座して揺るがず未草 早くも睡蓮が咲き始めました。午後二時ごろに咲き出すことから未草とも言われています。 ・・・・・・・・・... 続きをみる
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俳句は言霊です。季語を通して、自然や動植物を愛で寿ぎます 緋と燃ゆる乙女の心花柘榴 柘榴咲く宝珠守りて鬼子母神(きしもじん) 花柘榴燃ゆる肌(はだえ)を雨濡らし 花燃ゆる八重もまた好し花柘榴 大樹かな柘榴花咲く軒の先 今、柘榴の真っ赤な花が咲いています。鬼子母神が手に柘榴の実をもっているところから... 続きをみる
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俳句は言霊です。季語を通して、自然や動植物を愛で寿ぎます 隠せども隠せぬ秘密アマリリス 恋狂ひ赤きべべ着てアマリリス 雨の日は甘き囁きアマリリス お揃ひや花四姉妹アマリリス 見栄っ張り尽きぬお喋りアマリリス 太い茎の上に四輪の赤い花、これがアマリリスの特徴で、いかにもお喋りが大好きな四姉妹を連想さ... 続きをみる
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俳句は言霊です。季語を通して、自然や動植物を愛で寿ぎます 泰山木葉陰に大き花の影 泰山木捧ぐは宝珠花の蕾 花も香も王者の薫り泰山木 泰山木見たや花芯の生き仏 天杯にしたやこの花泰山木 雨も好し泰山木の花の盃 高木で大きな真っ白な花が咲かせる泰山木(たいさんぼく)。まるで山梔子を大きくしたような花で... 続きをみる