俳句は言霊です。季語を通して、自然や動植物を愛で寿ぎます また一つ点る街灯夜半の秋 虫の音も消えて雨音夜半の秋 明かり打つ虫の羽音に夜半の秋 月無くも星のきらめき夜半の秋 そよ風に空澄み渡る夜半の秋 秋が深まりつつあります。虫の鳴き声もやや小さくなったような気がします。そんな夜半の秋をいろいろ詠ん... 続きをみる
2022年9月のブログ記事
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俳句は言霊です。季語を通して、自然や動植物を愛で寿ぎます 尾張路は黄金十里や稲の秋 今年はも災禍無くして稲の秋 地に黄金空は青空稲の秋 豊穣や風はそよ風稲の秋 空晴れて稲の香あふる畔田道 早いところでいよいよ稲刈りが始まりました。稲刈り前の稲田は稲穂が風に戦いで稲穂並みとなっています。 ・・・・・... 続きをみる
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俳句は言霊です。季語を通して、自然や動植物を愛で寿ぎます 小雨空消えて儚し芋の露 芋嵐過ぎて葉掠れ破れ傘 曇り空見たや月影芋の秋 甘き芋妹が味付け煮転がし 親芋を掘れば子芋の子沢山 大味やぬめりも消えし親の芋 JAに行くと売り場にたくさん里芋が並んでいます。まさに今、芋の秋となっています。 ・・・... 続きをみる
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俳句は言霊です。季語を通して、自然や動植物を愛で寿ぎます 草濡るる踏みし人あり蓼の花 鎮守杜静もる道に蓼の花 赤まんまこそぎて楽し飯遊び 色も好し刺身の妻に赤まんま 日和好し畔に色添ふ蓼の花 今、蓼の花が咲いています。赤紫の小さな花穂が風に揺れています。昔はこの花をこそげ取って飯遊びをしたものです... 続きをみる
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俳句は言霊です。季語を通して、自然や動植物を愛で寿ぎます 千成にあらねど目出度瓢(ふくべ)棚 青瓢腰のくびれが気に掛かり 青瓢孝子が注ぐ滝の水 昔はも割りて柄杓に瓢(ひさご)水 馬印先に逆さの金瓢箪 呑兵衛はふくべ枕に高鼾 今、糸瓜と並んで「瓢箪の実」が生っています。「ひさご」「ふくべ」とも言いま... 続きをみる
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俳句は言霊です。季語を通して、自然や動植物を愛で寿ぎます 団栗子刺して廻しし楊枝独楽 毬(かさ)比べこれはどの毬団栗子 こぼれ落つ踏むな潰すな団栗子 焚火跡弾け飛び出す団栗子 とんとんとこぼれ屋根打つ団栗子 九月中旬からいろいろな「団栗子」を見かけるようになりました。団栗の帽子を比べ合わせて遊んだ... 続きをみる
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俳句は言霊です。季語を通して、自然や動植物を愛で寿ぎます 野葡萄や実は四つ色の玉連ね 癌封じ野葡萄著き薬玉 毒ありて野葡萄鳥も止まりかね 野葡萄や色美しき翡翠玉 野葡萄や内に小さき玉の虫 蔓を伸ばし生い茂った野葡萄のその実は四つ色ですが、いつまでも残っています。毒が含まれているからです。 ・・・・... 続きをみる
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俳句は言霊です。季語を通して、自然や動植物を愛で寿ぎます 焔ごと霊(たま)燃え盛る曼殊沙華 萎るれば色褪せ折れて死人花 飢饉とな畔に名残の彼岸花 燃え盛る花は千手の曼殊沙華 水車小屋岸辺を埋づむ曼殊沙華 今日はお彼岸の中日です。いたるところに今は真っ赤な彼岸花が咲き誇っています。 ・・・・・・・・... 続きをみる
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俳句は言霊です。季語を通して、自然や動植物を愛で寿ぎます 木漏れ日に風のさざめき竹の春 幹も枝も風も緑に竹の春 群雀鳴いて騒がし竹の春 そよ風が吹けば葉がすれ竹の春 雨降りて緑美し竹の春 秋になり、竹藪も緑色に変わりました。これを「竹の春」と呼びます。 ・・・・・・・・・・・・・・・ 天頂天頂界便... 続きをみる
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俳句は言霊です。季語を通して、自然や動植物を愛で寿ぎます 蜂恋し揺れて手招く秋桜 秋桜風にも負けぬ柳腰 風揺るるコスモス花のフラダンス 空に星地にコスモスの花が咲き 地を埋む今花盛り秋桜 秋桜手折りて二輪持ち帰り 黄花コスモスの後、コスモスの花が咲き出しています。コスモス畑もあちこちで見られるよう... 続きをみる
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俳句は言霊です。季語を通して、自然や動植物そして人事を寿ぎ愛でます 白髭も剃れば若くも敬老の日 食べて寝て気長に生きて敬老の日 敬老の日今は百寿も夢ならず 敬老の日父が背中の灸の痕 目出度きは夫婦揃ひて敬老の日 我も又老々介護敬老の日 昨日は「敬老の日」でした。私も古希を迎えいろいろお祝いの品など... 続きをみる
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俳句は言霊です。季語を通して、自然や動植物を愛で寿ぎます 子規の忌や柿の実やうやう色づけり 子規の忌や今ではどこも草野球 糸瓜忌やへちまは子規が希望にて 獺祭忌(だっさいき)写生二文字は教科書に 百二十俳史の基(もとい)糸瓜の忌 俳人正岡子規が死んで百二十年にもなります。「子規忌」「糸瓜忌」「獺祭... 続きをみる
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俳句は言霊です。季語を通して、自然や動植物を愛で寿ぎます 亜麻色や蜜たっぷりと林檎の実 老いたれば実は薄切りに林檎の実 林檎の実噛めばさくさく音のする 昔はも擂りて病に林檎の実 頬寄せる香は芬々と林檎の実 昔はも手揉みて早も丸齧り 林檎が出回り始めました。まだまだ高いですが、冬になると熟した林檎が... 続きをみる
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俳句は言霊です。季語を通して、自然や動植物を愛で寿ぎます 飛行雲空駆け回る鬼やんま 影よぎる川面掠めて糸蜻蛉 逆風も自由自在に銀やんま 影法師見れば蜻蛉は竿の先 風に乗り蜻蛉はいつも自由人 秋の季語「蜻蛉」が、今も元気に飛び回っています。弱者の糸蜻蛉も見かけてるようになったので、いろいろな蜻蛉も復... 続きをみる
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俳句は言霊です。季語を通して、自然や動植物を愛で寿ぎます 風吹かば土手に白波花芒 咲き初めは花も黄金の花芒 風共に峠下れば芒原 雲流る木曽の河原の花芒 風止みて夕陽輝く花芒 芒の穂が出そろいました。咲き初めの頃は黄金色をしていますが、すぐにほほけて灰色から白色に変わって行きます。 ・・・・・・・・... 続きをみる
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俳句は言霊です。季語を通して、自然や動植物を愛で寿ぎます 鎮守杜守るは明かき実紫 実紫日に日に色む玉の色 玉づさに付けて恋文式部の実 実紫小粒も貴と濃紫 しだれ枝に玉は鈴なり式部の実 「式部の実」また「実紫」と言いますが、少しずつ色づいてきました。これからどんどん濃紫に近づいていきます。昔は「玉づ... 続きをみる
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俳句は言霊です。季語を通して、自然や動植物を愛で寿ぎます 嘴の黄色は鮮魚初秋刀魚 初秋刀魚鯖に劣らぬ光り物 七輪や煙懐かし秋刀魚の香 初秋刀魚焼けば油のこぼれ落つ 腸(はらわた)の苦さも秋刀魚味の内 秋の味覚である秋刀魚が出回るようになりました。新鮮なものは嘴が黄色になっています。 ・・・・・・・... 続きをみる
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俳句は言霊です。季語を通して、自然や動植物を愛で寿ぎます 甘きこと無花果つんと香り来る 無花果や幾つ熟れけん今日の朝 高枝も引けば無花果竿の先 無花果や裂ける手前が旬にして 無花果や日に一熟の謂れあり 秋の味覚、無花果が出回るようになりました。昔は古家であれば必ず植えられていた果樹です。 ・・・・... 続きをみる
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俳句は言霊です。季語を通して、自然や動植物を愛で寿ぎます 小粒でも貰へば嬉し青蜜柑 旅の苞買いて鞄に青蜜柑 酸っぱさは青春の味青蜜柑 早生蜜柑割りて初物分かち合ひ 初物や小粒も旨き早生蜜柑 蜜柑の初物が出回り始めました。まだまだ青い小粒の蜜柑ですが結構甘酸っぱくて美味しいようです。 ・・・・・・・... 続きをみる
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俳句は言霊です。季語を通して、自然や動植物を愛で寿ぎます 満天の星を隠して望の月 芋芒千古の習ひ望の月 明かきこと閉じれば浮かぶ望の月 願掛ける運気高まる望の月 明け近し山上明かき望の月 昨日は中秋の名月でした。芋と芒をお供えして満月を眺め楽しみます。 ・・・・・・・・・・・・・・ 天頂天頂界便り... 続きをみる
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俳句は言霊です。季語を通して、自然や動植物を愛で寿ぎます 秋日和ここにも明かき藪蘭花 秋の雨濡れて麗し藪蘭花 山菅や葉折りて作る秋日笠 山菅を結びて占ふ秋の恋 藪蘭の花は薄紅秋の色 藪蘭や花穂にそよぐ秋の風 庭の縁取りに使われる藪蘭の花が咲き出しました。「山菅」という古名もあります。 ・・・・・・... 続きをみる
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俳句は言霊です。季語を通して、自然や動植物を愛で寿ぎます ほれここに気まぐれ胡蝶秋黄蝶 ふわふわり花を探して秋黄蝶 狂ひ咲き花を求めて秋黄蝶 老いらくの恋か番の秋黄蝶 風任せ消えて儚し秋黄蝶 雨上がり濡れし草の間秋黄蝶 秋になって紋白蝶は見なくなりました。しかし、代わりに黄蝶が飛び交うようになりま... 続きをみる
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俳句は言霊です。季語を通して、自然や動植物を愛で寿ぎます 白萩や白雪かくも降りたるか 新垣を埋む白波萩の宿 吹く風にしだれ枝揺るる萩の花 男髪花の簪(かざし)に白き萩 散り初めは潔き白こぼれ萩 萩の花が咲き出しました。特にしだれ枝美しい白萩は満開になると壮観です。 ・・・・・・・・・・・・・・・・... 続きをみる
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俳句は言霊です。季語を通して、自然や動植物を愛で寿ぎます 盗人萩今年も長枝差し伸ばし 枝乱れ風うち戦ぐ盗人萩 薄紅の小花かはいや盗人萩 盗人萩寄ればその実の纏ひ付き 枯るるとも種は尽きまじ盗人萩 今、荒地には「盗人萩」が枝垂れる長枝を伸ばし繁茂しています。種がすぐにくっつく厄介な草花です ・・・・... 続きをみる
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俳句は言霊です。季語を通して、自然や動植物を愛で寿ぎます 大梨は瀬戸を見下ろす山育ち 実は歪み玉はちきれん大梨は 大梨や食めば甘露の伝ひ落つ 大梨や夫婦二人で分かち合ひ 大梨や持てばその実の溢るほど 梨の美味しい頃となりました。我が家も毎年、四国の山育ちの香水や豊水などの梨を贈って頂いております ... 続きをみる
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俳句は言霊です。季語を通して、自然や動植物を愛で寿ぎます 数珠の玉鎮守の堀の突き当り 数珠の玉昔はここに子が集ひ 青玉はゴム管飛ばし数珠の玉 昔はも手玉お手玉数珠の玉 黒数珠は熟れし黒玉数珠の玉 糸通す不思議や不思議数珠の玉 水辺の近くに「数珠の玉」が生っています。小さい頃はこの数珠玉で女の子も男... 続きをみる
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俳句は言霊です。季語を通して、自然や動植物を愛で寿ぎます 蕎麦の花天空渡る雲の影 蕎麦の花実生二か月今が華 過疎村も一時の華蕎麦の花 香り来る立てばたちまち蕎麦の花 山路越え峠下れば蕎麦の花 迷ひ猿ここ一休み蕎麦の花 里山に行くと、蕎麦の花が咲き出しています。写真のように真っ白な蕎麦畑となります。... 続きをみる
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俳句は言霊です。季語を通して、自然や動植物を愛で寿ぎます 新涼やそよ吹く朝の雨上がり 秋涼し露地の地蔵も衣替へ 新涼や天空高き千切れ雲 秋涼し交はす挨拶心地よし 新涼や着替へはすがき白きシャツ 九月になり、朝夕めっきり涼しくなりました。新涼・秋涼しでいろいろ詠んでみました。 ・・・・・・・・・・・... 続きをみる
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俳句は言霊です。季語を通して、自然や動植物を愛で寿ぎます 虫の音を聞きて窓開く終ひ風呂 静まるる明けて儚し虫の宿 心地よし宵の枕辺虫の声 何虫ぞ風に聴き分く虫の声 声競ふ一夜の契り虫時雨 秋はゆっくりと確実にやってきます。特に虫の音ははっきりと秋の訪れを教えてくれます。 ・・・・・・・・・・・・・... 続きをみる
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俳句は言霊です。季語を通して、自然や動植物を愛で寿ぎます 濃紫枝先五輪花竜胆 黒岳やリフト眼下に花竜胆 空映ゆる山路に明かき花竜胆 墓参り供花に色添ふ花竜胆 濃紫花舗の店先花竜胆 山に登れば濃紫の美しい竜胆の花に出会います。平地では供花によく使われます。島倉千恵子の歌の中でも唄われています。 ・・... 続きをみる