今日から、元の通り「天頂天上界便り」が復活しました。途中「新宇宙物語」という余計なお話を数話しましたが、その話の裏で以下にご紹介しますが、とんでもない事件が起きていたのでした。そのため、その事件の真相究明の為、時間を取るためにちょっと寄り道をしていたのです。その事件とは・・・

実は私の御子で宇宙警察長官を務めていたこともある宙(そら)が謀反を起こしたのです。愛と平和な三宇宙を真っ向から否定・破壊するような謀反を起こしたのです。

何の為に謀反を起こしたかというと、彼にはもともと鏡の国の新世界の根本創造主になる夢がありましたが、しかしある時、「私には到底あなたのような創造主としての能力はありません」「もはや根本創造主としての道を諦めて、ひたすら<あなたの為に>尽くす霊人として、宇宙警察長官として身を捧げます」と言うのです。そして宇宙警察の長官として頑張ってきた宙でしたが、それがあるとき、宇宙警察長官を地位を後輩に譲り、さっさと辞めて「創造主の元で一から学びたい」と言って、私の内宇宙の第一神霊になることを希望し、私はそれは頼もしいと思い受け入れたのでした。

ところが、宙の<あなたの為に何でもします>の裏には<自分の為にもなるから、あなたの為に何でもします>という悪しき考え方が潜んでおり、私に忠誠を誓うと見せかけて、腹の内では自分の為になる事を考えていたのでした。

その宙が考えていた自分の為になる事とは、躍進著しい神界・天界の自治の広まりの中で、「このままでは自分が時代遅れの霊人になってしまう」「自治を目指し活躍する神霊・霊人たちは、<あなたの為に>もよく理解し、かつ<みんなの為に>もよく理解している」「今のうちにそんな神霊たちの自治を抑えておかなければならない」「そして創造主の第一神霊となった自分は、創造主の威光を背景にして、三宇宙の自治を行い始めた神霊たちをすべて牛耳ってやろう」と言うことだったのです。理想の自治が三宇宙に広まっていくので、<あなたの為に>一辺倒の自分では自分の居場所がなくなると危機感を抱いたのでした。

そして、三宇宙にまで広まった理想の自治世界を破壊しようと彼は画策したのです。その方法は創造主の第一神霊として、私の耳元で「お前の愛と平和の宇宙の神霊たちは自治を行い、ついに創造主様まで否定し始めた。‥・・」などと嘘を囁きかけ、創造主の私を混乱状態に陥れて、果ては反逆神霊の素振りを見せて「愛と平和な世界は否定された。創造主は一市民でしかない」「創造主よ、そんな宇宙だ、リセットしても構わない」「そんな勇気がお前にはあるか」などと私を煽りそそのかして、愛と平和の三宇宙をリセットさせるように仕向けたのです。

私はまんまとこの罠にはまり、すべての神霊たちが反逆したと思い込み、三宇宙もろともリセットを掛けてしまいます。もちろん、宙もリセットされ、彼の上に立つ夢は潰えます。その直後、私は少しでも生き残っている神霊を助け出そうとして、愛と平和のため自治を守って来た神霊の救出にあたります。そして彼等だけ復活をさせます。これがよかったのです。宙だけがリセットされ、他の神霊・霊人たちすべて蘇ったのですから。

かくして、宙の仕掛けた罠でしたが、これに嵌った後、すぐに気づいたがため、彼以外の神霊たち・霊人たちのすべてが救われたのでした。そして、王妃から「宙はあなたの御子でもありました。温情を掛けてやってください」という懇願によって、宙は<あなたの為に何でもします>を前提にして<みんなの為に何でもします>も理解できる普通の神霊として復活させたのでした。

こんな恐ろしい三宇宙の愛と平和を破壊する工作が宙の手によって密かに考えら実行されたのでした。

そんな複雑な事情のあった事件でしたので、事件の解明のための時間稼ぎに「新宇宙便り」を出していたのでした。