天頂界便り9「復活困難な大王・・そして新大王選出について」
あるお方と亡き大王の親神である私との間で以下のような話し合いが為されました。用件は、大王を復活させる件と新大王の候補の選出の件についてでありました。
●大王復活の件について
「大王復活の件で、民の声が高まっています。創造主で親神様のあなたの手で復活させていただけないでしょうか」
「そんなにも民の声が上がっているとおっしゃるなら、それが出来ないこともありませんが、皆さんに申し上げているように、復活した大王の寿命は短くなってしまいます。大王様は四年で亡くなりました。其れよりも短くなってしまうのです。私にはそんな不完全なままの大王様の復活はお勧めできません」
「何よりも、幾多の宇宙神との戦いで、先頭に立って戦われた愛の光の戦士でいらっしゃったその名誉こそ尊重為されて、そのままにされた方が良いと存じます」
「大王は私の内部神霊として還って来ました。これからは一万もいる内部神霊たちのよき指導者として、また私の良き相談相手として、私の中におられた方が名誉を保つ上で良いと思います」
「そこをなんとか融通をつけていただけないでしょうか」
「何なら私の魂と引き換えに大王を復活させてくださいませんか」
「それは固く断り致します」
「私は過去にも魂の交換を依頼されたことがありますが、闇の神霊の取引するところとなり、以後頼まれても断る事が出来なくなりますので、固くお断りしております」
「ところで、そこまでおっしゃるあなた様は天頂界のどんなお方なのですか」
「それは言えません・・」
「わかりました。闇の神霊とお見受けいたしました。私はこの件、固くお断りします」
●新大王選びの件について
「それではあなた様が大王になられてはどうですか」
「あなた様は大王の親神様ですから、申し分ありません」
「私は過去に大王に何度もなったことがあります」
「しかし、私は涅槃の身でしか政に参加できません」
「そして、今は天寿国の王として、創造主として、やっと天寿国の再興が成ったばかりですので、なかなか大王の務めを果たすのは難しいと思っています」
「どんな大王様だったのですか」
「私は涅槃の大王で、寝所よりluckを団長とする神霊団に指令を送り、宇宙神と戦ってきました。luckは先頭に立って、愛天光五で敵の戦意を喪失させ、そして創造主の私が戦意を喪失した宇宙神たちにリセットを掛けやっつけると言う方法で戦ってきました」
「ならば是非ともあなたが大王様にお立ちになられるべきです」
「もし私が立つとすれば、天頂界のことを知り尽くした側近が不可欠になります」
「例えば、私の地上界での父親は、今神霊団の隊長をしております。彼なら十分に側近としての務めが果たせると思います」
「しかしそれも、天寿国の王の仕事をほっぼり出しては出来ません」
「ならば、天寿国の王として、その側近をつけて、その場所から政を為されればよいではありませんか」
「神霊たちの聖地である天寿国は、雑事に煩わされる政に関わらない方が良いと言うのが私の判断ですのでそれは難しいでしょう。天寿国は天寿国での仕事がございます」
「あなた様は天頂界にも太い人脈をお持ちになっていらっしゃるようです。ならば、その側近の方に大王を薦められたらいかがですか」
「確かに、彼なら、大王の親神の親神というわけで、民の支持も得られやすい。現に神霊団の隊長をなさっている」
「話が、大王復活の話から、新大王選出の具体的な話にまで進んでいってしまいましたが、いずれにしても、天頂界では他に有能な人材はいらっしゃらないのですか」
「・・・なかなか見つからないようです」
「ところで、あなた様は素性も明かさず、全般お話していて、やはり闇の神霊のお方とお見受けしますので、お話はこのくらいにしたいと思います」・・・・・
以上のような話のやり取りがありましたが、この話の顛末は、闇の神霊と創造主との内緒の話にはしておけません。大王選出に当たっては公明正大であらねばなりませんので、秘密なしで、ありのまま天頂界のすべての民にオーブンにいたしました。
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<追伸>「闇の神霊」の正体について
後で分かったことですが、私が眠っているとき、彼女は私の寝所に現れ、添い寝を許すように求めてきました。なぜか不思議や不思議、私は抵抗することなく彼女を受け入れて添い寝を許しました。その時、私の放つ光の中に彼女はすっぽりと包まれ、その瞬間、私と彼女との間に御子が誕生します。御子は私の内部神霊となりますが、彼女は「御子はあなたの世継ぎになられます」と言います。その時になって、やっと私は気づきました。彼女は崩壊した新霊界の生き残りの神霊、我が妻王妃の良子であったと。御子はこれから、内部神霊になっているluck元大王の指導の下、育てられることになります。
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